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腑に落ちるわ。これまで比較的自分軸で生きてきたものの、常に自分軸と他人軸のせめぎ合いだった。気づかないうちに他人軸になっていて、ある時は、抜け出すのにものすごい痛みを伴ったことを覚えてる。今は前に比べるとだいぶ引っ張られなくなったけど、自分に意識を向け続けるって実にハードルが高い。自分より他人を優先する癖がついていると、困っている人がいると助けてしまうし、人を助けることが当たり前みたいに思っている自分もいて、数年前までは、自分よりも周りを助けるんだっていう刷り込みが強くあったね。

自分が自分に満足していないと、周りが気になって、周りを助けることで自分を満足させようとするんだよね。当時は、周りから認められたいから何かをするって考えが根底にあったんだけど、でもそれをするからって本当に自分が満足するわけじゃなくて、むしろもやもやが残っちゃう。自分が人を助けたいと思っていると助けてほしい人が寄ってきて、1人去るとまた1人来て、その繰り返しが永遠に続くのよね。最終的に自分のエネルギーがどんどん淀んでいって、他人軸の渦に飲まれてしまう。

客観的に見ると、自分の人生なのに、運転席に他人を乗せてるってなんで?ってなるけど、日々生きていると知らないうちに自分より周りの意見を優先してしまうことなんて山ほどあるし、その都度、あっ!って気づけばいいんだけど、意識しないと難しいよね。誰かを助けたいって思う前に、自分を助けないとね。周りに目が向いている時ほど、自分の中に不足感があって、それらを満たすのに必死なんだよね。他人軸で生きているとその不足感の中でずっとぐるぐるしてることになるから、自分にものすごく失礼だし、何をしても満足できない現実が作られてしまう。

心の奥底に、親に言われたから、友人に言われたから、っていう考えがあると、自分がどう思ってるかよりも、そっちを優先したりね。本当は会いたくないのに、会わないと嫌われるから会うとか、本当は食べたくないのに、安いから食べるとか。行きたくないけど、誘われたから行くとか。頼みごとをされて、疲れててやりたくないのに、面倒だから引き受けるとか。毎日それを繰り返していると、辛くて、苦しいのが当たり前の人生になっちゃう。そしてそれは長い目で見るとマイナスでしかない。自分の人生なのに、運転席に親とか友人が座ってるとか傍から見たら変だよね。肝心の自分は後部座席に座って、なんでそっちに座るのとか、そういうことするのって親とか友人に言うけど、いやいや運転させてるの誰でもない自分やんって。笑 それに気づいた時はすごく衝撃だった。