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「今」にいるということは実に難しい。明日、明後日、来週、再来週、次の休み・・・ この世界は、「今」目の前で起きていること、自分がしていることに意識を向けることよりも、未来に何をするかということに意識が向きやすい。「今」しかないのに、未来に思考が先走るようなデフォルト設定になっている。毎日は「今」の連続であって、本来は昨日も明日も存在しない。時間という概念は地球にいるからこそ成り立っていて、その概念が過去、今、未来という一直線の世界を作り出している。その時間軸だと昨日は今日と繋がっていて、今日は明日と繋がっていることになるけど、現実は何層もあって、わたしたちは常に様々な次元を行ったり来たりしているから、必ずしもそこに繋がりがあるわけではない。明日何が起こるか、この先何が起きるかは、その時になってみないとわからないし、未来の心配をすることによって、「今」から逃げているとも言える。次の「今」を良くする近道は、「今」の質を上げること。「今」を意識するということは、目の前の現象だけでなく、自分の物事の見方、考え方、人との接し方を見つめて、振り返って、次の「今」に活かすこと。自分の内側で何が起きているかを常に把握して、なぜだろう?と思う部分があれば、それらを分析して、紐解いていく。この作業を通して自分自身を知っていく過程は地球で生きる上で必要不可欠だと思う。内側(自分の心)の世界と外側の世界は常にシンクロしていると思っていて、内側が不安で溢れていれば、外側はその不安をありえないくらい正確に見せてくれる。だからこそ、もしも外側の世界で繰り返し経験していることがあれば、そこには必ず内側で恒常化している見方や考え方がある。